以前書いた天理教2世あるある記事で、こんなことを書きました。
「熱が出ると祖母がおさづけをしてくれた。なぜ体が楽になるんや・・」
書いた後に、自分でも気になってしまいまして。はい、あれなんで楽になったんだろー?ってね。
プラシーボ効果か? 祖母のスーパーパワーか? 実は意識朦朧としてた時に薬盛られたか?
というわけで今回は、天理教2世として幼少期から体験してきた「おさづけ」について、正直に掘り下げてみます。ちなみに私、看護師なので医学的な視点からも考察してみますよ。(キラーン)
①おさづけってそもそも何?
おさづけとは、天理教の信者が病気や怪我をした人に手をあてて回復を祈る行為のこと。
ドラクエで言うとベホマ、ポケモンで言うとハピナスのいやしのすず、みたいな回復魔法系の能力ですな!実は私、異世界転生したら役職は絶対賢者にしようと思ってまして・・(知らんがな)
「手をあてて祈る」と聞くと怪しい壺か数珠でも売られそうな雰囲気ですが(笑)、天理教のおさづけはそういう怪しい占い師のお金儲けの手段とは違います。安心してください、儲けませんよ。(?)
お金はもちろん取りませんし、というか、そんなひと様からお金をとれるような大したものだとは思ってないのです。そもそも祈って治すのは神頼みで自分の力じゃないし、100%祈りだけで治るとも思ってないのですわ。
信者が、この人のためにできることはなんでもやってあげたいからという理由で、効くかはわからないけど祈れば効くかもしれないからと「この人に少しでも良くなってほしい」という気持ちで行うものです。私の体感は「明日の運動会晴れてほしいからテルテル坊主飾っとこう」みたいな、仏壇の仏様に「健康になりますように」と祈るみたいなおまじないみたいな感じです。だいたい近親者が対象で、赤の他人を対象にすることは依頼がない限りはありません。こっちからズカズカ病人のところに行って、「おさづけいかがっすか」って押し売りするみたいなことはありません(笑)当たり前だけど。
具体的には、病気や怪我の部位に手をあてながら、天理教のお祈りの言葉を唱えます。所要時間は数分〜10分ほど。祈りながら神様に回復をお願いする、というものです。
私は祖父母宅が天理教会の天理教二世でありながら非信者というスタンスをとっているのですが、小学生の頃は『おさづけ』を超能力と勘違いして、憧れていました(笑)「あたしも大きくなったら回復技覚えるんだー!!」ってね。ドラクエのやりすぎで早めの中二病を発動していたのかもしれません、、、

恥ずかしすぎるやつやで、幼きあたし
②おさづけは誰でもできるわけじゃない 「別席」とは
実はおさづけ、天理教の信者なら誰でもできるわけではありません。
おさづけを行うには、18歳になってから「別席(べっせき)」という講習を9回受ける必要があります。(これを天理では別席を運ぶといいます)これがなかなかハードルが高い、高すぎ、、高杉晋助。
この講習、天理市にある天理教の本部(おぢばと呼ばれる場所)でしか受けられないんです。しかも1回2時間超え。内容は教祖の思いや天理のはじまり等ですが、話す講師によってなぜか内容が追加されたりするため、人によってはそれ以上になることも、、。それを計9回!
1日に午前・午後と2講義まで受けられるのですが、それでも遠方に住んでいる信者さんは、何度も天理市まで足を運ぶ必要があるわけです。
まるで天理教版の祈祷免許のようなもの。「天理教祈祷免許」とでも呼びましょうか(笑)
9回の別席をすべて終えると、神様からおさづけの力を授けていただける、という仕組みです。信仰心があってこそ授けられるものらしいので、「別席を9回受ければ誰でも」というわけではないみたいですね。
なんで「らしい」のかというと、説明しておいて、私はまだこの免許はもっていないからです。えへへ。一応講習は5回くらい受けましたよ!祖母が、交通費出すからどうしても受けてほしいと頼まれたのでね・・。大学生でお金がなかった私は、お世話になってる祖母の頼みなら・・(タダで関西に遊びに行けるし・・グフフ)と邪な気持ちで九州から奈良まで旅行がてら受けに行っていました。
講義の先生は皆独特・・いや個性的な方で、一番すごかった先生は、途中でおつとめ(天理教の礼拝)の仕方や意味を熱弁しはじめ、講義が3時間を超える超大作になっていたのでたまがりました・・。ちょっ、ま、あんた、3時間って、、トイレ我慢修行確定の映画ハリーポッターすらだいたい2時間30分よ?
伯父が迎えに来てくれていたのですが、2時間たっても終わらないことをスタッフに確認したら『あの先生はね…長いので…あと1時間かな?』と遠い目をして言われたそうな。

こんなトラップもあるので、皆さん受講の際は気を付けましょう。

そんなもの好きいる?
祖母は若い頃に別席をすべて終えていたそうで、おさづけができる人でした。遠い天理市まで何度も通ったんだなと思うと、信仰の深さを感じます。
③2世が実際に受けた体験談
私が最初におさづけを受けたのは、小学生の頃。祖父母宅に泊まっていた夜に、急に熱が出たときのことです。
熱でぼーっとしていると、祖母がやってきて「おさづけしようね」と言いながら、黒い法被を着て、額や胸のあたりに手をあてたり手振りをしながら「あしきをはらいたすけたまえ~」とぶつぶつ唱え始めました。
正直、最初は「どういう状況……?!」でした。なんか…なんか恥ずかしい!!自分の体に祖母が手をあてて目を閉じて祈ってる。しかも結構長い。熱で体が動かせず横たわった私とお祈りする祖母、この時なぜか走馬灯のように、テレビでみた映画ドラえもん『太陽王伝説』の生贄の様子が流れてきましたよ。あぁ…しんどい…生贄ってこんな気持ちか~なんて意味わからんこと思ってました。
でも不思議なことに、しばらくしたらなんとなく体が楽になったんです。
その後、同じように熱が出たときにおさづけされてた従姉妹が「なんでか楽になるんだよね。」と言っていたので、効いているのは私だけじゃなかったんだと驚きました。
信者じゃないので「神様ありがとうございます!!」とはならないんですが、確かに祖母のおさづけの後は楽になってるんですよね。これが不思議でずっと謎のままでした。
もうひとつ、強烈に覚えているエピソードがあります。
こどもおぢばがえりに参加した夏、40度を超える高熱が出てぐったり寝ていたときのこと。朦朧とした意識の中でふと目を覚ますと、叔母が手をあてておさづけをしてくれていました。
「あ、起きた!良かった〜、じゃあ病院行くよ!」
そのまま天理よろず相談所病院の夜間外来に連れていかれました(笑)。
おさづけもする、病院にも行く。信仰と医療のダブル使いです。これが天理教2世の家族のリアルな姿。おさづけだけに頼って様子見、ということはしないんですよね。だって我々現代人だからね、原始人じゃないし。ちゃんと病院に行って、神でも医療でもちゃんと頼れるものは頼る。こういう考え方が、私が天理教信者じゃないけど嫌いじゃない理由の一つです。
ちなみに天理よろず相談所病院は天理教が運営する総合病院で、地域の人にも広く利用されている立派な病院です。「宗教の病院か……」と構えなくて大丈夫です。普通に、むしろかなり良い病院です(笑)。
④正直、効くの?効かないの?
科学的に考えても、おさづけで病気が治るということはないです。骨折がおさづけで治ったとか、癌がなくなったとか、そういうことは奇跡が起きない限りないでしょうね。
じゃあなぜ私は「楽になった気がする」のか、ずっと考えていたんです。占いも信じないひねくれものの私がプラシーボ効果(思い込むことで実際に効果がでること)を受けているのか??
いやちがう、きっと「本気で自分のために祈ってくれている」という安心感が成せる技だったんだ!いわば祖母は安心感の匠だったのだ!・・という茶番にたどりつきました。
祖母がおさづけをしてくれるとき、その表情はものすごく真剣です。目を閉じて、口でお祈りの言葉を唱えながら、しっかりと手をあてている。「この子に良くなってほしい」という気持ちが全身から伝わってくる。恥ずかしい話「愛されてるな」って本気で感じるんです(笑)
それがたぶん、子どもの私にとってこっぱずかしいことでありながらも「安心感」になっていたんだと思います。プラシーボ効果と言えばそれまでだけど、愛情を感じるから楽になる、ということは、科学的にも十分ありえる話じゃないでしょうか。
看護師として医学的にも考えてみると、安心感から「オキシトシン」が分泌されて幸せな気持ちになる→楽に感じるのでは?という説を勝手に考えました。きっとそういうことでしょう(知らんけど)
祖母の霊力説も、まだ完全には否定できていませんがね(笑)。
さいごに
天理教には「おさづけ」という祈祷が存在し、人を助けたいという気持ちでおさづけを行う文化があります。
私自身、信者ではないので「神様の力で回復する」とは思っていませんが、不思議と子どもの頃の私は、祖母のおさづけで体調が少し回復するという経験をしました。
なんで楽になったのか、それは今でも謎ですが、信じる力よりも、祈る愛情のほうが、私には伝わっていたのかもしれません・・なんつって。
祖母、いつもありがとう。元気で長生きしてね。(おばあちゃんっ子)


コメント